株式会社エフテックス

硬質クロムめっき(工業用)

硬質クロムめっき

国内最大級の長尺タンクや大型角槽のめっき設備を有しており、ロールやシャフトなどの円筒物から大型プレス金型までの角物など、大中小さまざまなサイズ・形状に対応可能です。

エフテックスの強み

Our Strength

利用分野の一例と利用目的

Purpose Of Use

分野適用部品利用目的
自動車クランクシャフト・同シャフトジャーナル・カム・シリンダーライナー・カムシャフトジャーナル・各種シャフト・ピストンリング・ピストンロッド・軸受など耐摩耗性・潤滑性・多孔性・硬さなど
航空機
船舶
クランクシャフト・同シャフトジャーナル・シリンダー・ピストンリング・ピストンロッド・バルブ・スライドチューブ・ピン・補助軸など耐摩耗性・肉盛り再生・潤滑性
多孔性など
化学工業ポンプシャフト・インペラ・各種塔槽
バルブなど
耐食性・耐摩耗性
産業機械織物・食品・印刷などの乾燥シリンダー・各種シリンダー・各種ロール・水圧ラム・バルブ・コンプレッサークランクなど耐摩耗性・耐食性・多孔性・潤滑性・非粘着性など
検査工具
切削工具
ヤスリ・フライス・マイクロメータ・リーマー・ブランクゲージ・リングゲージ・各種ゲージ・各種ドリル・タップなど非粘着性・耐摩耗性・肉盛り再生・硬さなど
金型ガラス用金型・プラスチック用金型・各種金型・バルブなど非粘着性・耐摩耗性・肉盛り再生など

機械的特性

硬質クロムメッキの皮膜は他の金属に比べて高硬度のため耐摩耗性に優れています。

化学的特性

金属クロムの特性として不働態被膜を形成し、それによって多くの化学薬品に対して耐食性を持ちます。
不働態被膜を溶解する塩酸及び塩素水からは激しく浸食されます。

熱的特性

金属クロムの融点は1900℃ですが、メッキ皮膜の融点は皮膜中の不純物により1890±10℃で多少上下します。また、クロムメッキは500℃を越え加熱すると硬さに急激な低下がみられます。

硬さ

電気めっきの中ではもっとも高硬度です。めっき浴の温度や陰極電流密度によりその値は750~1000Hvと変化します。
標準的な濃度のサージェント浴において、浴温度55℃において陰極電流密度15~80A/d㎡の範囲で、ほぼ900Hvの安定した硬度が得られると古くから認識されています。

耐摩耗性

硬質クロムめっきに要求される最も重要な基本的性質でありきわめて良好です。
クロムめっき被膜が高硬度であることにほぼ起因するが、金属の摩耗の原因はきわめて複雑です。

耐食性

塩化物以外の化学薬品に対して安定であり、大気中でも10㎛以上の厚さをもつ皮膜は比較的良好な耐食性を示します。
硬質クロムめっきを浸食する化学薬品として、塩酸、ふっ酸、りん酸、しゅう酸、希硫酸、クエン酸、乳酸、塩化カルシウムなどが上げられます。

均一電着性(スローイングパワー)

硬質クロムめっきの均一電着性は、他の電気めっきと比べてかなり悪いです。均一電着性が悪い原因の一つとして、低電流密度より高電流密度部での方が電流効率が高いことがあげられます。
このため、製品のめっき膜厚を一定に仕上げるには次のような治具の工夫が必要であり、さらに技術と経験が必要である。

① 製品の凹んだ電流密度の低い部分に補助陽極を取り付けるなど、陽極の配置を工夫する。

② 製品端部の高電流密度部でめっきが焦げるのを防ぐため、電流の逃がしとして金属製の補助陰極を取り付け、過大電流を逃がす。

③ 形状に応じて、高電流密度部付近の陽極と陰極の間に遮へい板を取り付ける。

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